まさかこんなことになるなんて思いもしませんでしたヨ(星)


俺は悪くなーい。不注意ではあったかもしれないけど、悪気はなかったんだ。だから悪くなーい(たぶん)!
興味本位だったんだ。一馬が触って欲しそうにしてたから、で、俺もちょっと触ってみたいなーとか思っちゃったから、だから。成り行きだったんだよ、成り行き。そしたらさ、英士が一馬のこと好きだとか言い出すし?一馬は、俺のこと本気みたいだし?話がややこしくなってって…。ていうか、英士のやつ、そういうことはもっと早く言えってば。今までそんな素振りちっとも見せなかったから全然分かんなかった。くそ。
不覚。英士の気持ち知ってたら、あんな簡単に一馬に手ぇ出したりなんかしなかったのに。
もー、俺、こういう面倒臭いのって大キライ!



結人、俺、本気でお前のこと好きだから

や・め・て・コ・ワ・イ!

結人、一馬のことちゃんと大事にしてやれよ

や・め・て・ウ・ザ・イ!






知るか!知るか!知るか!知るかバカ!

とか思ってたんですが…

いつの間にか賽は投げられていて、
(ていうか、もしかして投げたのは俺?)

俺はばっちり巻き込まれていて、


――――――――――――――――


猥褻と純潔の
ミックスゲーム・
ミックスジュース
(※予告編)


――――――――――――――――










「英士、分かるよな?俺は一馬ごときのものになるような男じゃねーんだ。」
「酷いね。」
「酷くて結構。」






「一馬、俺が最も愛してるものってなんだと思う?」
ヨーグルトプレステ顔もスタイルも良い女の子月9、あと、えーと、あっ、サッカー!」
「…“最も”って言ってんのに…。ま、別に外れてるわけでもないからいいけど。
俺が最も愛してるのはな、
自由!これだよ。俺は自由を愛する男なの!
「ふーん。あっそう。」
「束縛されるのは大嫌い。
不自由だから。うっとうしいもん。」
「………。」
「俺、重いの苦手。」
「………。」
「愛されるのは気分良いから好きだけど。でも、縛られるのは嫌。」






「一馬にはまだ早いよ。」

煙草を吸おうとして咽て咳込む真田の手から煙草を奪い取り、郭はそれを自分の口に運ぶ。


「口寂しいんなら、代わりにこれでも舐めてなさい。」

郭はジャケットの右ポケットから
飴の包みを一つ取り出して真田に手渡す。

真田は、拗ねたようにしながらも飴を受け取り、早速包みを解いて口に放り込んだ。



「結人と何かあった?」
「…ないよ。なんで?」
「なんか元気ないみたいだから。」
「そんなことねーよ。」
「でも、俺思うんだけど、一馬の喜怒哀楽って、かなり結人に左右されてるよね。」
「そんなことない。」
言いながら俯く真田。


「泣いてるの?」
「泣いてねー。」
「元気出して。」

郭は今度は左ポケットから
チョコレートの包みを一つ取り出し、真田に差し出した。

「……お前のポケットは何なんだよ……」
真田は少し笑いながら、チョコレートを受け取る。


「あ、今日はじめて笑った。」








「英士、ありがと。」














餌付け成功\(^o^)/?






「俺なら一馬を大事にできるのに。」
言ってろ言ってろ
「でも一馬はお前のことが好きなんだからどうしようもない。」
「相手を大事にすることが、相手の幸せに直結するとは限らないよ。」
「好きな人を大事にしたいと思うのは当然だろ。」
「ま、そうかもしれないけどさ。でも、一馬は駄目だね。英士がいくら一馬を大事にしてやったって
無駄。あいつはさ、大事にされることに慣れちゃってるような甘ったれた奴だから、ちょっとくらい冷たくあしらってやった方が効き目があるんだよ。そっちの方が効果的に気ぃ引けると思うよ?今度試してみ?」






「結人はお前のことを好きにはならないよ。」
「そんなこと分かってるよ!」
「…そう…」
「なんでいちいちそんなこと言うんだよ!」
「……。」
「わざわざお前に指摘されたくない!」
「うん。」
「英士には関係ねーだろ!」
「うん。」

「…くっそ……」


「ごめん。」


郭の謝罪の言葉に、真田は静かに首を振った。


「……謝るのはこっちだ…。ごめん。ごめんなさい。八つ当たりして、ごめん。」



ごめんなさい。






「お前、昨夜、一馬と一緒だったろ。」
「さあね。」
「何だよ、それ。」
「気になる?」
「全然。」
「あっそう。」
「お前、いい性格してんなー。」
「結人にだけは言われたくないね。」






『うっとうしくて面倒臭い一馬なんか、英士とくっついちゃえばいいのに〜』なんて思っていた若菜結人ですが、実際に真田と郭がそうなるかもしれない可能性を真面目に考えていたところ、これがどうしたことか、若菜は非常にイライラしてきたのであります。いや、人間というものはまことに勝手な生き物ですなあ。(って単に若菜が勝手なだけか)


「一馬、幸せになりたいんなら、英士じゃなくて俺を選べ。」



(だって、英士は、一馬に救いを求めてる。そういうのはどうかと思うね。好きになった相手を女神扱いか。神聖視か。くだんねー。気に入らねえな。そんなんじゃ駄目だ。
って、ま、俺みたいに身勝手な奴がこんな偉そーなこと言ったって説得力も何もありゃしねーけどな!






「今までずっと言わずにいたけど、俺、一馬のことが好きなんだ。」
「……うん。なんとなく、そんな気はしてたよ。」
「そう。」
「知らない振りしててごめん。」
「ううん。」
「英士、ごめん。」



(一馬、もういい。謝らないで。謝罪の言葉が、謝罪の気持ちが、そんなものが欲しいわけじゃない。そんなものはなんの慰めにもならないじゃないか。いっそ『お前なんか大嫌い』だと想いを踏みにじってくれたならどんなに楽か。一馬は謝るだけで、決定的な返答はしない。決定的な返答どころか、『困る』とも『俺は結人が好きなんだ』とも、そういうことすらはっきりとは口にしない。ただ、『気付かない振りしててごめん』『八つ当たりしてごめん』。それだけ。そういうのだけ。そんなのははずるい。ずるいじゃないか。あんなにストレートに気持ちを伝えたのに、こんなに好きなのに、そんなふうな答え方をするのか。
なんて残酷さだなんて誠意の無さだ。)






 えいし:よわい
 かずま:
ずるい
 ゆうと様
かっちょいい



「俺は自分のずるさを潔く認めてる点でずるくないの。英士、分かってる?一馬はずるいよ?」
「まあ、確かにね。」
「割に合わない恋だと思うけどなー。」
「ああ。」


「なあ、なんで、一馬がこんなにずるいか分かるか?」
「…優しいから…、いや、臆病だからかな?」
「違うね。一馬は、ずるいから、ずるいんだよ。
一馬ってそういう奴なの。ずっと前からそう。しかも自覚ないからタチ悪い。」



(嘘吐きだから嘘吐くのと一緒。一馬は元々ずるい人間で、ずるい人間だからずるをする。
そういうことなんだ。
単純なこと。
…それにしても、一馬め。俺のこと好きとか言っといて、英士にちょっと優しくされたらそっちになびきやがるんだから、ずるい上に意志薄弱じゃねーか。ちょっとやそっとのことで揺れるなバカ。あー、むかつく。






「俺はお前を本気で好きになったりはしない。でも、一馬が俺のことを本気で好きじゃなくなったり、一馬の中で俺が一番じゃなくなったりするのは気に入らない。俺は絶対お前のものなんかにはならないけど、お前が俺のものじゃなくなるのはヤだ絶対ヤだ。俺ってそんなだよ?でも、それでもいいっていうんなら、それでも俺のことが好きだっていうんなら、一馬、もーお前、覚悟決めて一生俺について来い。泣いたり迷ったり揺れたりすんな。お前は俺だけ見てればいーの!」


「……ものすごく勝手な言い分だな……」

「ドキッとしただろ?ときめいただろ?俺ってかっこいーだろ!」

「バーーーカ!」



(本気で『
俺が世界のルール!』とか思ってるようなとんでもない奴で、我侭身勝手傲慢気まぐれ残酷お調子者ずる賢くて、あと、えーっと、とにかく悪いとこを挙げればキリがないけど。でも、そういうとこ込みで、ほんと死ぬほどかっこいいんだから仕方ない。かっこいいよ。好きだよ。認めざるを得ない。好きになってもらえなくても。酷い扱い受けても。どうしようもないや。好きだ。)







 

Dec.20,2000

予告編なんですよ、これは…。私は予告編をやるのが大好きです。
予告編だけやって本編はやらず終い。(だめだね!)

 

 

 

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