細胞が、恋愛用に作り変えられてゆくの。
心とか、体とか、アナタ好みになりたいわ!
・・・きもちわるい私を許してよ。
許せない? オーケー、それはそれで燃える。

2003年10月26日(日)
 大学生ネタが終わって、おつかれさまでした、とか声かけてもらえたりして、すごい感激しています。だって、ほら、もうありえないとりとめのなさだったし、私、打ってて楽しくて、これって単にワイが楽しいだけの日記やんけ〜みたいなあれだったんだけど、他の人と萌えが一致したりしてうれしいです。自分の萌えと他の人の萌えが合うのって萌えますヨネ。これだからオタクはやめられんぜ。メモに限らずSSも、文章の体裁とかは不恰好ですけど、萌えを字にするのは楽しいヌー。そこに萌えがあるかぎり、寝言を晒し続けたい。寝言に耳傾けてくれる人がいるならなお嬉し楽しいです。ヌ!
 大学生ネタ打ち終えたけど、大学生な立進にはまだまだ夢膨らんでるわけで、よそのサイト様で大学生な立進を拝むと、すごいときめきます。
愛の巣の中、一緒にご飯食べたり眠ったりで、同棲してる美しき日々! 大学生っていいよね!!」(メイキングブックの煽り文句調で)
 で、大学生ネタ終わりです、とはっきり言った舌の根も乾かぬうちに七夕ネタをやろうとしている私ですが…。ほら…だって、思いついたらすぐやっとかんと、忘れるけんの〜(健忘症) えーと立進は大学一年の七夕(二人とも誕生日きてないから18歳だね!)に一線を越しちゃうというネタ。あ、先に言っとくけどあさちゅんですよ。えろ書けないから…! 見るのは好きだけど(素) というわけで舌の根も乾かぬうちに朝チュン七夕ネタ。↓

 七夕の日は、目も眩むような晴天。夕方、あたりは真っ赤。笹を手に持って、優雅な足取りで歩いていく一人の男。タテノリです。タテは、七夕の日の学校帰り、いきなり、笹を持って進藤ちゃんちに訪れる。
「七夕おめでとう!」
「立松!? お前、どうしたの、その笹…」
「ちょっと山登って取ってきた」
「えっ!」
「あ、真に受けてる(笑) 近くのスーパーで売ってたよん。でね、一緒に七夕をお祝いしようと思って買ってきました。ちゃんと短冊も買ってきたよー」
 二人して、ペンを手に、机の上の短冊に向かい合う。
「欲張っていっぱい願いごとしたら、空に届かなさそうだから、ひとつだけ」
 と独り言のように呟いて、タテは迷いの無い手付きでペンを走らせる。
『好きな人とずっと一緒に居られますように』
 タテの短冊を見て、進藤ちゃんは照れます。
「あ、言うまでもないけど一応言っとくけど、好きな人っていうのは進藤ちゃんのことだからね?」
 タテは、無邪気な笑顔を進藤ちゃんに向ける。進藤ちゃんは、もうほんとに照れて、照れて、タテを直視できなくて、不自然に目を逸らす。そして、ペンを置く。
「あれ? 進藤ちゃんは短冊書かないの?」
「もういい」
「なんで!?」
「(目は逸らしたまま、タテの書いた短冊を指差し) それと一緒だから、もういい」
「…!」(うれしい)
 二人で一緒に夕飯作るんですけど、進藤ちゃんの包丁を扱う手付きがどうも頼りなくて、タテはそわそわする。
(不安だ〜不安だ〜指切るんじゃないの〜。でもこのあぶなっかしさが…なんていうかまた、こう、むらむらするっていうか…)
 とか考えてたら、タテの手は完全に止まっちゃってて、進藤ちゃん(じっと見られてて、居心地悪い)に、「もう立松は座ってていいよ?」とか言われます。で、立松はやっと我に返って「わーわー、ちゃんと手伝いますってば!」といそいそと手を動かし始める。そんで二人で、テレビ見ながらご飯食べます。ご飯終わったら、やっぱり二人で片付けして、またテレビを見る。そしたらふとタテが、何か思い出したように「あっ」と声を上げる。
「ん? 何?」
「花火! 花火持って来てたんだった〜。コロッと忘れてた。今からやろう!」
 で、花火をしに部屋を出て、近くの公園まで行くんです。
「でもねー、これ、湿気て火が点かないかも。去年の残りらしいんだよね、実は」
「らしい?」
「うん、これね、昨日バイト先の友達に貰ったの」
「バイト先の…。へえ…」
 進藤ちゃんは、なんとなく気持ちが塞ぐ。立松には立松の交友関係があるんだな、って、そんなの、当然のことなんだけど、それが妙にリアルに感じられて、なんか複雑な気持ちになる。田中以外にも学校の友達はいるわけで、バイト先にだってまた別の友達がいるわけで、自分が全然知らない人たちと、立松が、どんなことを喋ってるのかとかなんて、想像もつかなくて、それはごく自然で当然なことなのに、なんだかしっくりこない。そんなふうに感じてしまう自分が恥ずかしくて、進藤ちゃんは、「あー、なんか、やだ…。こんな自分がやだ」って思う。ちょっと黙ってしまった進藤ちゃんに、タテは笑います。
「あー一応言っとくけど、その友達は女のこじゃないよ、男だよ」
「…そんなこと、訊いてないだろ…」
「顔も知らない子に嫉妬しちゃってるの?」
「な…! 何を、そんな、嫉妬なんて…」(動揺)
「俺もね、すごい気になるんだよね。進藤ちゃんにも学校にお友達いるでしょ? そいつと何話してんのかなーとか、講義んとき席隣りに座ってんのかなーとか、ノートの貸し借りとかしてんのかなーとか、一緒にご飯食べてんのかなーとか、プライベートでも会って一緒に買い物行ったりしてんのかなーとか、家に遊びに行ったり遊びに来たりしてんのかなー、とか思うとね、もう、胸ん中、嫉妬の嵐ですよ」
 タテは言うだけ言って、進藤ちゃんの返事は待たず、「さ、花火しよ」と進藤ちゃんに微笑みかける。タテは、あー風が出てきちゃった、と、小さく言い、片手で風を防ぎながらライターに火を点け、ろうそくに移す。ろうそくの火は夏の風に大げさに揺らめいて、あぶなっかしいんだけど、消えない。進藤ちゃんは、花火をろうそくに近づけているタテの顔をそっと盗み見る。
(あ、目の中にろうそくの炎が見える…。きれいだなあ)
 ぼんやりしてると、タテに、「ほら、進藤ちゃんも花火花火!」と言われて、はっとなります。去年の残り物の花火だったけど、割とあっさり火が点いて、夜の闇にきれいに咲きました。最後の花火が終わってしまい、なんだかさみしくて、二人してしばし黙る。沈黙を破ったのはタテです。
「これ片付けたら、帰るね」
「えっ」
「うん」
「と、泊まってけば?」
 進藤ちゃんは、自分が発した声に慌ててしまう。上擦っちゃったからです。しかもどもっちゃったし。
(ここで上擦るのはまずいだろ! 変な意味は無い、下心は無い無い! 断じて無い!)
 だったらなんで上擦ってどもったのかって話。というかこんなふうに一人で言い訳してる時点で、ねえ。タテはちょっとの間、考えるようにして黙る。進藤ちゃんが慌てて、「駄目ならいいよ、別に!」と言おうとすると、「じゃあお言葉に甘えて泊まってこうかな」と答える。間はあったものの、ごくいつもの調子で返事するタテに、進藤ちゃんはほっとして、でも、ほっとした後、なんでか妙にどきどきし始める。10/19のメモに、梅雨ネタ書いたんですけど、そこで二人は一応「好きだよ」とか言い合ってて、進藤ちゃんはタテのほっぺにチューしてるんですけど、それ以来、何度か二人はキスしてます。全部立松からです。つい最近キスされたのは、ほんの三日前のことで、そんとき進藤ちゃんはふと、「キスより先は、無いのかな」って思っちゃいました。思った後、激しく慌てましたけど。
 二人は部屋に戻って、立松が先に風呂に入ります。タテが風呂いってる間、進藤ちゃんは色々考える。色々考えてるうちに、なんだか暗いところに迷い込んでしまう。立松に対して、妙に引け目を感じ始めます。
(自分からは絶対キスしようとしないのに、ほんとは、こっそり、それより先を望んでて、立松が何かしてくれたら応えるのに…、なんて思ってる俺って、すごいずるい…。
 キスにしたって、思い返してみれば、俺が「してくれないかな」って思っちゃったときに、すごい良いタイミングで立松が仕掛けてきてる気がする。
 もしかしたら立松は、したくてしてるんじゃなくて、俺がしてほしいからしてくれてるだけなんじゃ…)
 なんて負の方向の考えにはまり出して、進藤ちゃんは落ちます。
 タテが風呂から出てきて、「あーいい湯だったー」と進藤ちゃんの隣りにストンと腰を下ろすと、進藤ちゃんは思いっきりビクッとなってしまう。
「ん? どしたの?」
「どうもしない。俺も風呂入ってくる」(勢いよく立ち上がって去ってく)
「はーい、いってらっしゃーい、いいお湯を〜♪」(手を振る)
 風呂上りの立松からいい匂いがして、そんで、立松の濡れた髪が妙に色っぽくて、色々考えてただけに、進藤ちゃんはすごい動揺してしまったのです。進藤ちゃんは、風呂場で念入りにゴシゴシ体を洗う。別に何も起こらない、起こらなくていい、って心の中で唱えて自分に言い聞かせつつも、どっかでは、念のため…、とか思ってるんですよ。
 で、進藤ちゃんが風呂から上がったら、
「おかいりなさい。長風呂ですね〜」
「えっ、あっ、ちが、長く入ってたことに深い意味は別にな、」
 と、そこまで言って、「しまった…!」と進藤ちゃんは思います。もうやだ〜、って思って、恥ずかしくてたまらんくなる。すごい自己嫌悪。そしたらタテは笑って、大丈夫だよ、って言う。
「そんなうろたえなくても大丈夫! タテノリってば紳士だもの。なんも変なことしないよ〜」
「えっ、あ、違う違う! そんな、えっと、ほんとに深い意味は…!」(やっぱり動揺)
「それとも何か変なことしてほしいんでしょうか、勘九郎さんは」
「…!!」
「冗談だってば(笑) あ、アイス食べよ、アイスー」(笑いながら立ち上がって、進藤ちゃんの頭をポンと優しく叩いてから、冷蔵庫へ)
 進藤ちゃんはもう心臓がどきどきいってて、頭ちょっと叩かれただけで飛び上がりそうになりました。進藤ちゃんから見たら、立松は全然いつもと同じ調子なんだけど、タテはタテで、まあ色々考えてます、色々。
 二人でアイス食べるんですが、タテのほうが先に食べ終わる。で、「一口ちょーだい」っつって、タテは進藤ちゃんの手首を掴んで引き寄せて、そのまま進藤ちゃんの持ってる棒付きのアイスキャンデーをパクって齧る。進藤ちゃんは当然びっくりして、うっかり手を離してしまい、アイスを落としそうになるんだけど、タテが咄嗟にキャッチします。ちゃんと棒のとこを掴んで。
「お〜、俺ってばすごい反射神経!」
 自画自賛の言葉の後、はい、と言いながら、進藤ちゃんにアイスを差し出すんだけど、進藤ちゃんは固まっちゃって、手を出すこともできません。
「進藤ちゃん?」
「ごめん」
「えっ」
「俺、なんか変だ。ちょっとコンビニ行ってくる。急にコーラが飲みたくなった」
 いきなり立ち上がった進藤ちゃんの腕を、タテは座ったままで掴みます。
「アイス、まだ途中だよ」(真顔)
「…あげるよ」
「そお? じゃあ貰うね」
 進藤ちゃんの手を掴んだまま、タテは立ち上がり、そんでやっと手を離す。
「コーラね。オッケー。俺が買ってくるわ」
 アイスを口にくわえ、鞄の中から財布を取り出す。進藤ちゃんは、「いや、俺が行くって」って言って慌てるんだけど、タテは、「いいからいいから。おとなしく待ってなさい。ついでにお菓子も買ってこよーっと。なんかリクエストある?」とか言って、自分ひとりで行く気まんまん。進藤ちゃんは、困惑したり申し訳なく思ったりしながらも、タテがちょっとの間でも部屋から居なくなることにほっとする。部屋を出る間際、タテは、玄関先まで見送る進藤ちゃんの腕を掴み、軽く口付けて、
「ぜんぜん変じゃないよ」
 と、ちょっと真面目な顔で言います。唐突なキスの後、バタン、と音を立てて閉まるドア。進藤ちゃんは、呆然として、震える手で唇を押さえ、しばらくそのまま動けませんでした。タテはコンビニ行って、コーラとかお茶とかお菓子とか買うんだけど、まあそんときに、買っといたらいいですよ(何をだよ) 「一応だからね、一応」と、自分に言い訳しつつ。で、さっさと戻ろうとするんだけど、帰り道で学校の友達に会う。適当に流してバイバイしようと思ってたんだけど、その友達、今日彼女に振られちゃったらしくて、かなり落ちてて、そうなってくると、タテも適当にあしらうことはできなくて、待たせてる進藤ちゃんに申し訳なく思いながらも、友人の話をしばらく聞きます。
 いっぽう、部屋で待ってる進藤ちゃんは、
(立松、おそいな…。俺が変だから、家に帰っちゃったのかな…)
 とか、また負の考えにはまってみたりなど。「ぜんぜん変じゃないよ」というタテの言葉を思い出して、
(うそ。変だよ、絶対。だってちょっと、これはあまりにも、意識しすぎだろ…、恥ずかしい…)
 色々考えてるうちに疲れてきて、進藤ちゃんは眠ってしまいます。えー…。
 やっとこ帰ってきたタテは、寝ちゃってる進藤ちゃんを見て一気に脱力。
(うわー、この人ありえない〜。鍵かけとけってゆったのに、かけないまま寝てるし。ってまあ、鍵かけて寝られたら中に入れないんですけどね。あーでも、なんて寝顔だよ。この世のものとは思えない愛らしさでございます。無防備だなあ…)
 タテは、進藤ちゃんのデコ・眉間・鼻筋・唇・顎を指でゆっくりなぞっていって、その後静かにため息をつく。で、よっこいしょ、と進藤ちゃんを抱えてベッドに運んでタオルケットで包んであげてから、床に腰掛け、進藤ちゃんのために買ってきたコーラを飲む。ベランダに飾るのは恥ずかしいと進藤ちゃんが言うから、部屋の隅に立て掛けられている笹を見遣れば、一枚だけ吊るされた赤い短冊が、静かにこちらを見返してくる。
「好きな人と、ずっと一緒に居られますように」
 自分で書いた字を、口に出して読んでみる。照れ臭くて、ちょっと笑えた。
 夜中、進藤ちゃんが目を覚ますと、タテはヘッドフォンをしてテレビを見ていました。タテは、進藤ちゃんが起きたことにすぐ気付いて、ヘッドフォンを外し、「お〜起きたか〜。朝まで起きないと思ってた」と笑う。
「うわ…、ごめん。なんか、寝ちゃったみたいで…」
「あー、いいよいいよ。俺のほうこそゴメンね。帰りが遅くなっちゃって。しかもコーラ飲んじゃったし(笑)」
「いや、別に、それはいいけど…」
「そお?」
 起きたばかりの進藤ちゃんは、髪の毛に寝癖が付いてて、まだ顔もぼんやりしてて、立松は、「ああ〜かわいいなあ。ほんとに進藤ちゃんはかわいいなあ」と真面目に思う。タテは、ベッドの上に居る進藤ちゃんに手招きをして、「おいで」って言います。
「えっ…」
「いいから。おいで〜」
 進藤ちゃんは戸惑いながらもベッドを下りて、タテの座ってるほうへゆっくりと歩いていきます。タテは、「はい、ここ、正座して」と、自分のすぐ隣りをポンポンと手で叩き、進藤ちゃんがそこに座った途端、膝を枕にしちゃいます。「おー極楽じゃー」と言いながら、タテは目を閉じる。進藤ちゃんが寝てたので、タテは電気を消してたから、部屋は暗い。暗い中、タテの白い頬がぼんやりと浮かんでいるように見えて、進藤ちゃんは、「白いなあ、きれいだなあ」って思う。ついこないだ進藤ちゃんは、母親(進藤ちゃんを心配して会いに来た)と一緒に買い物をしたんだけど、デパートの食器売り場(色々見ながら、「こんな高いティーカップがあるのか! こんなんじゃ落ち着いて飲めない…」と進藤ちゃんは思った)に整然と並んでた高級な白い食器達をぼんやりと思い出し、今自分の膝の上に頭を預けてる立松が、触ってはいけないもののように思えて、胸が苦しくなる。でも、たまらなくなって、目を閉じているタテの頬に、そっと触れてしまうんです。そしたらタテは、目を閉じたまま笑う。進藤ちゃんは慌てて手を引っ込めます。
「やらしい触り方しないでよお」(まだ目を閉じたまま)
「や、やらしい!? そんな触り方、してない!」
「したよ」
「してない!」
「しーまーしーたー」
 そこでやっとタテは目を開け、むくっと起き上がって、進藤ちゃんと向かい合うようにして座ります。
「進藤ちゃんはタテノリに欲情してる」
「…!!!」
「ちがう?(笑)」
「ちがう…。
 でも、今日は、妙に、意識しちゃってたのは、認める…」(俯く)
「いや、だからさー、それが欲じょ
「そういう言い方すんなよ!」(ばっと顔を上げる)
 タテは、さらに文句言おうとする進藤ちゃんの唇を塞ぐように口付けて、そのまま押し倒しちゃいます。進藤ちゃんはすごいびっくりして、タテを押し退けようとするんだけど、さっきまでは笑ってたはずのタテが、ちょっと真面目な顔になってて、ドッキーン! ってなる。進藤ちゃんはタテの真顔に弱いから。まあ進藤ちゃんじゃなくても、みんな弱い気がしますけど(素) まあそれはそれとして。進藤ちゃんは、心臓バクバクで、ああもう嫌だ、って思うんだけど、抵抗できなくて、キスしてほしくて、思わず唇突き出しそうになったりする。でもチューしてくれないんです。今までだったら、進藤ちゃんがしてほしそうにしてたら、すぐにしてくれたのに、今回はしてくれない。タテは、進藤ちゃんの唇を指で押して、
「チューしてほしいならそう言って」
「え…」
「欲情してることを認めて」
「………」
「目は口ほどにものを言うってね。確かに。アナタの場合、顕著だよね。もう目が口以上にもの言ってるもの。だから、分かるけど、口にしてもらわなくても分かっちゃうけど、でも、今回はダメ。ちゃんと言葉にして。進藤ちゃんの目も好きだけど、声も好き。だから、口で言って。ちゃんと誘って。そしたら俺は、応えるよ。
 俺は進藤ちゃんのことが好き。タテノリは進藤ちゃんにすごくすごく欲情しています。今はただ、進藤ちゃんからの答えがほしい。進藤ちゃんの口からはっきりと。ただそれだけ。…もし、『認めない』って言われたら、今夜はもう、進藤に指一本触れない」
 タテの目は怖いくらいに真っ直ぐです。進藤ちゃんは、黙り込んでしまう。タテは決して急かさず、ただひたすら待つ。進藤ちゃんは、意を決してタテの首に腕を回し、頭をちょっと起こして、自分から口付けます。
「認めるよ。認める。認めるから、だから…」
「だから?」
 進藤ちゃんは、一つゆっくり深呼吸をしてから、
「ベッド行こ」
 その言葉に、タテは心臓を撃ち抜かれたように一瞬完全に止まって、でもその後笑って、進藤ちゃんの赤くなった目尻に丁寧にキスをして、
「ベッドでも地獄でも、貴方とならばどこへでも」
 などと、歯の浮くような台詞を吐く。進藤ちゃんは、絶句。こ、こいつは〜!! って思って、すっごい恥ずかしくて、なんて恥ずかしい奴だよっ、って思うんだけど、でも、そう言ったときのタテの顔が異常なくらいかっこよく見えちゃって、もう何も言えなくて、ああもう重症だ、って思う。そんでまあベッド行くんですけど。タテは進藤ちゃんと服を脱がし合いっこしたかったんだけど、進藤ちゃんに「やだ! 自分で脱ぐから自分で脱げ!」って言われる。で、「脱いでるとこ見んなよ。後ろ向け、後ろ」とまで言われる。
「そんな、あなた…、意味ないでしょ…」
「こっち向くなってば!」
「はいはい」
 進藤ちゃんはめちゃめちゃ急いで脱いで(脱ぎつつ、「あー念のためすごい隅々までしっかり体洗っといてよかった…」とか思ってる)、タテはドキドキしつつも普通に脱ぐんだけど、タテが脱ぎ終わって振り返ると、進藤ちゃんはタオルケットに包まるみたく頭まで潜り込んでしまっています。
「も〜う。なんなのよ〜(笑)」
 タテは、しょうがないなあ、と言いながら笑って、タオルケットを引き上げて、自分も潜り込む。進藤ちゃんはタテに背中を向けてます。タテは進藤ちゃんの背中をポンポンと叩き、
「リラックスリラックス」
「できるかっ」
 タテは、進藤ちゃんの脇腹をくすぐり始めます。進藤ちゃんはくすぐったがりなので、ぎゃーぎゃーわめく(…隣りの部屋に聞こえますよ…)。そいで、仕返ししやる! とか言って、タテをくすぐったりして、くすぐり合いっこになって、じゃれあいます。でも、だんだんタテの手の動きが、やらしい触り方になってきて、進藤ちゃんの吐き出す息が熱くなってきて、
「あ、ちょ、っと…、やらしい触り方、すんなよ…!」
 進藤ちゃんはタテの胸を押して離そうとするんだけど、タテは進藤ちゃんに圧し掛かって押さえつけて、進藤ちゃんの耳を軽く噛んで、耳元で、「やらしい顔すんなよ」、って低く囁く。クーラーきいてるのに、二人の体はすごい汗ばんでて、タテは、進藤ちゃんの体に手を這わせながら、「すごいなあ」って思う。すごい色っぽいなあ、とか、すごい敏感だなあ、とか、すごいことになっちゃってるよなあ、とか、もうとにかく、すごい、って思う。くらくらして、どこか訳分かんない深くて重くて甘い溝に落ち込んでいきそうな感じで頭ん中はどろどろしてるのに、手は淀みなく動く。進藤ちゃんは、もうほんとにたまらなくて、「キスして」、とかうわ言のように言っちゃう。そしたらタテは、進藤ちゃんの、顔中に、首にも肩にも、いっぱい唇を当てていくんだけど、胸に口付けたら、進藤ちゃんは思わず身をよじって逃げようとしてしまう。タテは進藤ちゃんを強い力で押さえて、
「逃げんなよ」
「…に、逃げてなんか…」
「逃げないで」
 あまりにも切実に言われて、心にどっと押し寄せてくるものがあって、進藤ちゃんはタテの頭をぎゅーっと抱き締めます。

(暗転)

 あれっ、いつのまにか朝になってる。スズメが鳴いていますよ。ベッドには、ぴったりと寄り添い合うようにして眠る二人。部屋の隅には、七夕の笹。赤い短冊。好きな人とずっと一緒に居られますように。

 
おわり
(ぎゃー逃げたー)

 うん、そんでまあ、起きてから、二人して照れつつ朝ご飯食べながら、一緒に住みたいね、みたいな話になるんですよ、きっとね。そのへんはまあ適当にあれしてください(^★^)/~~ もうねーこのいいかげんさがねーサイトを長く続けていくコツな気がするんですよ。とかゆって。すいません。もっとちゃんとしたいです。


 

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